新極東時代の始動がみえてくる

党・政府の大学への干渉が深刻化:日経ビジネスオンライン

中国の総合大学にはどこでも、『新聞・伝播学院』というジャーナリストを育成する学部が存在する。先日、北京大学や清華大学の同学院の教授らとともにあるフォーラムに参加した。そこでの光景に驚いた。時代遅れな発言をする教師がたくさんいたからだ。

「我々の学部では、新華社・人民日報方式の記事の書き方しか教えない。学生たちは卒業したら、お国のための記事を書くのであるから、当然のことだ」

今、中国の大学生は皆「新華社や人民日報が、政府・共産党のプロパガンダの役割しか果たしておらず、そこに真のジャーナリズムはない」という真実を知っている。だから、海外のメディアに触れ、国際的な視野を養おうと努力している。学生サイドの進歩と大学サイドの怠惰との間に存在するギャップに愕然とした。

4月24日、清華大学創立100周年記念のイベントが北京の人民大会堂で行われた。胡錦濤国家主席や習近平国家副主席など共産党のリーダーたちがこぞって出席した。両氏にとって、清華大学は母校に当たる。

数年前から念入りに準備されてきたこのイベントは、以前から中国社会で波紋を呼んできた。まさに「大学行政化」の代名詞として揶揄(やゆ)されてきた。大学は教育と研究の現場であるにもかかわらず、会場の前列に座るのは、ほとんどが共産党のリーダーたちである。イベントには学術的な色彩は全くなく、リーダーたちのプロパガンダ談話で構成される無味乾燥なものであった。

大学当局は、胡錦濤国家主席などOBが帰ってくるということで、教室のリニューアルなど、“お色直し”を徹底した。筆者がよく知っている同大学の女子学生がこう漏らした。「毎日工事でうるさくて。道路は埃りだらけ。勉強に集中できないし、大学のキャンパスという雰囲気がどんどん失われている。生きた心地がしなかった」。

大学は誰のためにあるのか?国家の未来を背負う人材と英知を育むために大学は存在する。近年益々深刻化する「大学行政化」現象を眺める限り、現状は、あるべき姿から刻一刻と離れている。

そんな中で学生たちは、グローバリゼーションに適応し、世界で通用するようになるための価値観やスキルを磨こうと汗を流す。彼ら・彼女らは、国に対してあきらめを感じ、どんどんクールになっている。中国の国家建設を百年の計で俯瞰したとき、この傾向が吉と出るのか、凶と出るのか?

今後の動向から目が離せない。


数々の共産主義国家がいつか来た道、正に20年前のロシアを彷彿させる。
20年来の抑圧が一気に爆発する日も近いだろう。
無論一時は混乱も予想されるが、それなくして中国の真の未来もあり得ない。
中国の真の民主化は韓半島の問題に直結し、新世界へのパラダイムを開放することになる。

 

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