カテゴリー: 書評
「無縁社会」と宗教界の課題
「エンバーミング」の考察
「自然に還る」を超えるべき人生の最期
「日月神示」について
世の中大転換がわかる 日月神示の緊急未来予測 迫りくるこの国の立て替え・立て直し (超☆わくわく)
- 作者: 中矢 伸一
- 出版社/メーカー: ヒカルランド
- 発売日: 2011/03/22
- メディア: 単行本
ある知り合いから「日月神示」という予言書があると聞いた。
名前からして神道系かなと思っていたが、どうやら大本系の予言書らしい。
自分が高校生の頃、桐山靖雄の阿含宗と出口王仁三郎の大本教に興味を持った。
特に大本教の教理のひとつである「型の論理」にはゾクゾクさせられたものだ。
上記の予言書もその筋の話だとわかったが、最近はあまり予言書といった話には興味がそそられなくなったため、内容自体は正直インパクトがなかった。
ただそこに載っていたいくつかの話題は結構うがった話があったので、ブログで紹介したいと思った。
それは「満州」の内容だ。
ロシアにいるときから、既に「これから北朝鮮の時代が来る」という話が出ていた。
自分は別に北のシンパでも何でもないが、世界が密かに注目する地域が中国東北部周縁だと言われてきた。
だからこそアメリカはあれだけ北朝鮮からコケにされても和解の道を用意しようとしているのだろう。
ある意味米国の国際戦略には恐れ入る一方、ただ単にコケにされっぱなしの日本の政治家連中にはほとほと呆れてしまう。
韓半島情勢を考えれば考えるほど、日本にとって同地域に対する国家戦略は重要なはずなのに…
これに対する先見の明をもった人物は日本にいないのだろうか?
「いい呼吸」をしよう
最近長女のしもやけがひどくなった。冷え症の気があるようで心配だ。体が冷えやすいといろいろな問題が出てくるが、特に問題なのは免疫が落ちることだろう。自分も免疫機能を強化したいと考え参考になる書籍を探していたところ、面白そうなものを見つけた。
この本、ヨガ関係の本だが、それ以上に参考になるのは「呼吸」ということについて掘り下げて書いてある点だ。現代日本人は特にこの「呼吸」ということがダメになっているということが分かる。いわゆる「道」は必ず姿勢の問題を重要視しており、これが古来より日本人の気質となり健康の源となっていたが、今の日本人には「ダメな呼吸」、つまり「浅い呼吸」や「短い呼吸」が蔓延しており、特に息を殺すようなストレス環境で末梢血管が収縮して血行が悪くなる、姿勢も筋力を使わない猫背となる、疲れやすい、等々。若者が地べたに座り込んでふにゃふにゃしているのは論理的に正しいのだ。
人間の体には運動神経を通じて自分の意思で動かせる部分と自律神経により自動的に動く部分の2種類が存在しているが、その両方にかかわる器官として最も重要なものが呼吸器だという。これはつまり「体」と「心」に対応しており、この2つをつなぐものが「呼吸」という機能だとしている。『もともと「体」の動きに比べて「心」とは、意志の力でコントロールすることが難しいもの。心をうまくコントロールできないと、人はストレスを感じることになる。そうすると自律神経は即座に反応し、主に交感神経によって、各器官に〝ストレス状態対応〟の働きをするよう指令を出す…呼吸器もまた自律神経の支配を受けているため、呼吸筋が緊張し、息が速くなり、あるいはそれを抑え込むような、殺すような呼吸になる』。こうした状態が長引くと体の不調が顕著になってくる。
ここで問題解決の糸口となるのもまた「呼吸」となる。その理由は呼吸器が意志の力によっても動かせる器官だから。つまり意識的に呼吸のリズムを変えることで自律神経の働きを変え、最終的には心の状態も良い方向に変化させることができるということだ。
そしていわゆる「いい呼吸」のしかたとその効果が5項目にまとめられている。
1)「深く吐く」と血がきれいになる
2)「たくさん吸う」と疲れがとれる
3)「お腹で吐く」と血行がよくなる
4)「胸で吸う」と姿勢が整う
5)「ゆっくり吐く」とストレスが解消する
さらにこの「深くゆっくりとした呼吸」というのが非常に重要で、これを心がけることで副交感神経が働き出し、血行促進と体液循環により免疫力が活性され、体の自然治癒力が高まっていく。ヨガというのは結局、そのような特徴を持つ「呼吸」に着目して体系化された運動といえる。
張りつめた雰囲気で作業を行っているとき、イライラが爆発しそうなとき、様々なストレス環境の中で、肩の力を抜いて呼吸を整えることの重要性を感じ、無意識に実践してきた自分だったが、そこにはきちんとした理由があったことがわかり納得した次第だ。
ルーツを知ることが我々の存在意義を明確にする
ケン・ジョセフ氏の書物では最も整理された内容だと思う。
「あなたは、なんのためにがんばっているのか?」と問うジョセフ氏の言葉には、日本人に対する深い愛情と信念が溢れている。
日本人の「原点に立ち返る」という「正しい歴史認識」は近代史の問題ではなく、それをはるかに超える「古代史」という次元で我々に真の力を与えてくれる内容だ。
そしてその「古代史」はキリスト教徒との邂逅という非常に新鮮かつ深遠な事実を基に綴られていく。
本書には「アッシリア」「景教」「秦氏」といったキーワードが頻出するが、自分は直感的にこれらの内容が事実だと理解した。
それは自分がロシア留学時代にこれらのキーワードを満たす人々を目にしてきたからだ。
同書に記された歴史の変遷上にある民族は、確かに日本人そっくりなのだ。
ウズベクの知り合いなどは大阪芸人としても十分通じる顔立ち、愛嬌、そして感性を持っている。
シベリア地方の民族も日本人に瓜二つで、最近見たロシア語講座の学生やその奥さんも日本人の目からはかなり美形の部類に入るような人たちだった。
さらに重要なのは、日本人が「仏教」として信仰している宗派も、その背後にはキリスト教の影が濃厚だという事実だ。
我々は知らないうちに「キリスト教」を信仰していた事実を全く理解していない「類い稀な」民族なのである。
「古代史」といえば雑誌ムーでおなじみの飛鳥昭雄氏が有名だが、このジョセフ氏の解説は飛鳥氏よりも具体的かつ明快で、いわゆる「オカルト」的な要素がないのもいい。
それはやはり我々日本人と共通の先祖を持つとする「アッシリア人」としての心眼ではないかと理解できる。
ジョセフ氏はボランティア・NGO活動の旗手としても活動しており、その内容が本書を通じて把握できるところも興味深い。
そこには現代日本における若者の問題と解決への提案までが実体験に基づく形で記されている。
我々が将来の国家像を形成するのに非常に大きな示唆を与えてくれる実績を残しているのである。
日本人が自らの真の価値を見出すための必須図書と言えるだろう。
原発技術と「夢」の国・日本
東日本大震災後、日本の統治機構の問題点が次々と暴露されてきた。
その中でも原発問題は最も深刻な課題だと思われる。
これまでの環境問題関連の著作やマスコミ等で有名な著者に対する評価はまちまちだが、本書にある日本人の問題点という内容については納得する内容が多く、書評として残しておきたいと考えた。
本書の冒頭部分で開口一番、かなり耳の痛い意見が飛び出す。
「福島第一原発の事故でわかったことは、日本の技術力は非常に高くても、それを使う人間があまりにも低いレベルだということでした。・・・簡単にいえば、国の安全基準では原発が地震で事故を起こすのは必然でした。原発は地震で壊れるようにできているのです。こんな大事故を起こしておきながら、原子力に携わっている人たちは反省もせずに、本当のことを言いません。国も同じです」
また「自衛隊問題」「拉致問題」など、他人の意見を気にしてはっきりモノを言わない日本人の民族性が問題を助長させているという指摘も出てくる。
「これらの問題は、「曖昧な日本人」と言われるような日本人の性質によるものだと考えます。・・・一方では日本人の美徳であり、一般的な状況では十分に価値のあることだと思いますが、こと防衛やエネルギー、食糧というような日本人の命にかかわることについては「曖昧」ではすみません」
「平時には自衛隊を毛嫌いして、軍に格上げせず侮辱するのに、台風や地震がくると自衛隊を尊敬するという軽薄さを持っている。さらに、尖閣問題などで中国が強く出たら日米安保はどうしたと言い、ときにアメリカ軍を批判し、米軍基地は国外に移設しろと運動をする。これらは、決して無知がもたらしているものではないことは、いわゆる日本のインテリ層がこのような矛盾を抱えていることからもわかります。適当にその場を切り抜ければいいという思考態度が、日本社会では受け入れられているのでしょう」
さらに問題を混乱させているマスコミについての意見もわかりやすい。
「さらにすごい豹変ぶりを見せたのは朝日新聞でした。これまで、原発の放射性物質漏洩事故というと、福島原発の1億分の1でも大々的な批判キャンペーンを張っていたのですが、福島原発事故が起こると、「放射線でがんになる人は1000人のうち5人にすぎず、日本人の3分の1が80歳になればガンで死ぬのだから、騒ぐことはない」という趣旨の署名入り記事を大きく載せました」
そして巻末近くでは今後の原発政策に対する指針が述べられているが、これが非常に大切な提言だと思われる。
「福島原発の事故を起こした日本社会の根源的な問題を挙げ、再び原発を動かすのならば次の4つの力が資格要件だということを述べました。
1 覚悟を決めて真正面から向き合う力 2 技術と思想を分けて考える力 3 科学的事実を認める力 4 学問と表現の自由を貫く力
この4つをもてなければ、日本は原子力を進めることができないということです。原子力のみならず、巨大技術をマネジメントできません」
「技術は思想ではありません。しかし、思想なき巨大技術は崩壊します。技術はあくまでも人類の福利に貢献するものであり、それは学問や表現の自由を厳密にもってこそ完成すると私は考えます」
「あとがき」で教授が指摘しているように、我々は今もまだ日本という国の「夢」の中にいるようだ。
日本人にとっての食養生
最近持病のことが気になりだし、誰かの知恵を拝借したくなることが多くなった。
病気の解決は結局「自然治癒力」であり、その基本が免疫力なので、図書館でその手のタイトルで読みやすそうなものを漁ってきた。
著者はホリスティック医療の老舗である病院の医師たちの手によるシリーズで、他にも何冊か似たようなタイトルがある。
この手の著作は嫌いではないのだが、ややもすると自社商品の紹介本のようなものが多く、誰もが無理なく実践可能な内容がなかなか見つからないことも多い中、著者の主張は納得がいくものが多い。
第二次大戦で日本が被った最大の致命傷は、多数の戦死者もさることながら、当時の米国の勝手な小麦戦略に対して盲目的に従属しただけの「食の欧米化」、そしてそれに続く戦後の栄養教育だろう。
「ギブ・ミー・チョコレート」の圧力により、日本の伝統的な食文化はほとんど片隅に追いやられ、「歴史あるヨーロッパの食文化には優れた健康食や伝統食がたくさんあります。しかし・・・それをそのまま、全く風土の違う別の国が模倣しようという考えが奇妙なのです」という当たり前のことさえ見えなくなってしまった結果、日本人の免疫力は減少の一途をたどったというのが実際だろう。
「健康な食事の第一歩は主食の選択」という主張は当たり前のことなのに改めて納得させられてしまう。
自分もオジサン族のご多分にもれず日本食愛好家だが、それが一番まともだということに安堵感を覚える。
ただもちろん、咀嚼等の正しい摂食方法に従った上での話だと思うし、著者もはっきり、「免疫力を上げていくには、食材ではなく、食生活、そして生活全般を見直さなければならない」と説明している。
また最近は食文化の変容に加えて社会的要因も見逃せない問題であり、特にバブル崩壊による経済悪化を背景として、人間の最大の快楽である「性」が閉ざされ、そのはけ口として「食」が快楽の首位を奪っていると主張している。
なるほど、だから老若男女問わず「スイーツ」となってしまう原因がよくわかる。
確かに近隣諸国に行けば分かるが、日本ほど菓子文化が発達した国はない。
結局現代日本人にとって、「食」以外の要素は人生のたしなみとして成立しにくいということなのかもしれない。
ただし問題はただ食べればいいということではなく、「人間がほかの動物と決定的に違うこと。それは「食」が、ただ生命を維持するためだけの行為ではない、ということなのです。「食」と「心」はセットです」 というのがポイントだ。
他の存在と「食」を分かち合う、それが人間のエッセンスであり、そこに人生の真の価値も隠されているはずだ、という思いに駆られた。
短期集中型学習の重要性 – TOEIC学習を一例として
30日間で900点! 英語嫌いな私のTOEIC(R)TEST勉強法 (アスカカルチャー)
- 作者: 濱口 達史
- 出版社/メーカー: 明日香出版社
- 発売日: 2011/01/18
- メディア: 単行本