旧友の作品

プーチン 最後の聖戦  ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?

プーチン 最後の聖戦  ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?

  • 作者: 北野 幸伯
  • 出版社/メーカー: 集英社インターナショナル
  • 発売日: 2012/04/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
いかめついロシア大統領の表紙はあまり好感をもたれないかもしれないが、書いてあることは至って深刻な内容だ。
もちろん全ての人が国際政治に興味を持っているわけでもないだろうが、激動の国際社会で日本人としていかに行動するのか、その行動理念が問われている時代に生きている我々に、一つの示唆を与えてくれる。
北野氏はメルマガで著名なロシア国際政治アナリストだが、その作品は常に祖国への愛国心に満ち溢れている。
彼のテーマは「日本人の自立」。
はっきり言って今の日本人には「自立心」が見られない。
それをプーチンの行動によってはっきりと示している内容が書かれている。
プーチンがしてきたこと、それは
1)財政の黒字化
2)借金の返済
3)外貨準備高の備蓄
であり、これはどの日本の政治家もできないことだろう。
世界危機が発生しても、借金がなく蓄えのある人間にとってはそれほど危機は怖いものではない。
日本の立場を考えるとあまりにも心持たないのは事実だ。
北野氏はかの有名なロシア情報分析官である佐藤優氏の著書を引用し、「新聞情報」の重要性を訴えている。
常に時事情報の中から世の中の隠された意味を見出す努力が不可欠だと説いている。
日本人としてこれから行くべき道の理解は、日々の情報収集に基礎とした明確な世界観の確立が必要だと確信させられる。